『第157回談話会』 実施します
○ 日 時  令和元年6月23日(日)

        午
 2時20分〜4時頃まで

○ 会 場   水戸市三の丸市民センター (水戸市三の丸1丁目6-60 ,県立図書館手前)

○ 発表

  題目  「 
古典文学と民俗学のあわい   内山 雅子 さん (本会会員

 

 発表要旨

 日常の生活文化を研究対象とする民俗学に興味を持ったのは、私が大学生の時でした。
実家近くの「青面大金剛」と刻まれた石碑が、庚申塚であり、庚申信仰は日本で古くから広く信じられていた
ことを知ったことがきっかけでした。庚申信仰の様子は『枕草子』にも記されています。

 祖母に尋ねてみると、調べたことを裏付けるような、若いころの庚申待ちのことを話してくれました。
千年前の人々の暮らしに通じる生活の一コマを、石碑の存在が伝えていることを知り、古典文学の世界に
つながる日常の生活文化の面白さに興味を持つようになりました。

古典文学は様々な魅力を持っていますが、どうしても現在からの時間的な隔たりがあります。
しかし、作品を読み進めていく中で、描かれる自然の風景が自己の体験として実感できたり、私たちの日常
の生活にも通じる記述に出会ったりすると、古典の世界が現在と隔絶したものではなく身近に感じられる
ことがあります。

民俗学は古典文学理解の方法であるばかりではありません。古典文学の中に私たちの日常の生活文化
が記されていることを知り、改めてその来歴をたどってみると、何気なく繰り返していた日常が新鮮に見えて
くることがあります。また、長い時間の流れの中で古典の時代からは変化した生活文化もあり、その経緯
に思いをいたすことも面白いものです。

このような古典文学と民俗学のあわいに遊ぶ楽しみについて、考えてみたいと思います。